この指揮官は、決して“ダメだし”をためらわない。日本サッカーに問題点を感じれば、鋭い言葉で指摘する。すべては勝つために。日本代表2年目への野望を語る。
数秒の熟考後、サインペンを握った右手が力強く動き始める。
gagner,gagner!!
2016年の抱負として色紙に書き込まれたのは、フランス語で「勝つ、勝つ」。しかも「!」マークが2つ。やはりこの指揮官、根っからの負けず嫌いである。
「勝つ」ために、チームにどうアプローチするか。サッカーの監督に限らず、指導者は選手を褒めて長所を伸ばすタイプと、短所を指摘して課題を克服させるタイプに分かれる。前者がブラジルW杯を指揮したザッケローニ監督ならば、ハリルホジッチ監督は後者に当てはまるだろう。
彼は“ダメだし”をためらわない。
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photograph by Takuya Sugiyama