過去数年、低迷続きだったニューヨーク・メッツが、'06年以来9年ぶりの地区優勝へ近づいてきた。9月7日から敵地で行われた地区2位ナショナルズとの「天王山」では、最大6点のビハインドから逆転勝ちを収めるなど、劇的な試合展開の連続で3連勝。かつてオリックスで指揮を執った経験のあるテリー・コリンズ監督が、「これまでの人生の中で最もエキサイティングな3連戦だった」と振り返る戦いぶりで、眼下の敵を突き放し、独走態勢を固めた。
開幕前、混戦模様と予想されたナ・リーグ東地区で、当初は「穴馬的」な位置付けだった。戦力不足だった昨年は、プレーオフ進出ではなく、年間85勝を目標に掲げ、世代交代、若手育成を推進した。結果的に目標には達せず、6年連続で勝率5割以下に沈んだものの、戦力の底上げは確実に進んだ。昨年新人王のデグロム、快速右腕シンダーガードが先発陣の柱として定着したほか、捕手ダーノー、遊撃フローレスが中軸として活躍するなど、チームとしての核が固まり始めた。
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photograph by Yukihito Taguchi