4球団を渡り歩いた男が帰る場所として選んだのは、昨季日本一の福岡ソフトバンクホークスだった。
理論派の呼び声高い新人監督が目指すものとは――。
理論派の呼び声高い新人監督が目指すものとは――。
「おかえりなさい」
ファンからそう声をかけられたのは、キャンプイン直前の1月30日、福岡市内にある筥崎宮へ必勝祈願に訪れたときだった。29年間の現役生活で4球団を渡り歩いた工藤公康にとって、福岡でプレーしたのは1995年から'99年までの5年間にすぎない。それなのに、この日は雨が降る中、過去最多の約5000人のファンが駆けつけ、新しい指揮官の“復帰”を大きな期待とともに受け入れてくれた。
「福岡の人たちが僕のことを覚えていてくれた。忘れないでいてくれた。そのことを感じるだけで胸が熱くなりましたし、やらなきゃいけないって改めて思いましたね」
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photograph by Ryoji Hanjo