髪に降り注いだ生温かい雨のしずくを、内田篤人は右手で軽く振り払っていく。
試合後、しっかりとした足取りから「失意」を感じることはなかった。打ちひしがれることなく、彼は前を見据えてピッチを去っていった。
「ここで1つ負けてズルズルっていってしまうチームなら、そういうメンタルの選手が集まったチームだと思う。もう一回チームとして、力がグッと出せるようじゃないとダメなのかなと。せっかく4年間やってきて、(失点した)その2分で無駄にするのはもったいないですからね」
ミックスゾーン(取材エリア)に現れた内田は、いつもと変わらない口調ながら、いつも以上に強く言葉を吐き出した。
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photograph by Atsushi Kondo