落合博満の監督時代から、「試合に入ったらお前が監督のつもりでやってくれ」と言われ、その通りに頑張り続けた8年間。落合の目に、谷繁元信は「立派に役目を果たした男」と映っているだろう。8年間で4度のリーグ優勝は、谷繁の働きなくしては考えられないことだった。だから、9月の白井文吾オーナーとの会食の席で、「谷繁の兼任監督はどうか」と聞かれた時、二つ返事で「素晴らしい案」と賛成したのだ。
谷繁は人当たりの良さ、誰に対しても誠実に対応する人間の大きさを感じさせる一方、結果ばかりを気にして四球で自滅した若い中継ぎを試合中にベンチで怒鳴りつけるような情熱も、持ち合わせている。その意味で、非常にバランス感覚のある監督になれる可能性がある。
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photograph by KYODO