僕自身、フェルプスやロクテのような怪物と例えられるようなレベルの日本人選手が出てくるとは予想だにしなかった。
世界水泳バルセロナはメダル数こそロンドン五輪に及ばなかったが多種目に挑戦する18歳の出現に世界が驚愕した。萩野公介選手は大会前、こう語ってくれた。
「松岡さんの持っているような常識を覆したい」「日本人はできないなんて一度たりとも思ったことがないですね。やれるものは誰でもやれますからね」
18歳とは思えない落ち着いた心を持っている人だ。8日間7種目全17レースに挑む彼の言動は、僕の考えはおろか、今後の日本のアスリートのメンタリティー、指導者の考え方さえも変えてしまうほどの衝撃だった。
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