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民間発の新たなセリ形式。 売買ルートがさらに多彩に。 ~活況を呈した繁殖馬セール~

2012/11/18
クラレントは富士Sで久々の重賞勝利。由緒あるオーナーブリーダーの最期に華を添えた。

 競走馬を生産する農家のための事業を展開する商社は日本にもいくつかあるが、法律のしばりや組合との共存問題もあるようで、アグレッシブな提案といったものには滅多にお目にかかることができない。そんななかで、ジェイエス(本社は北海道新ひだか町)が開催している繁殖馬セールは、民間主催のセリ市としては珍しくいい形で定着した好企画と言える。

「現役を引退した牝馬(特に、故障等で出走機会がなかった馬)の売買の場を提供する」ことが当初の狙いだったそうだが、現在セリに上がる馬の主流を占めているのはすでに繁殖牝馬として働いている受胎馬たちだ。わずか数カ月後にはお腹の中にいる子馬の権利も手に入るとあって、セールには牧場関係者だけでなく、有力な馬主も多く集まる。この市場で取引された繁殖牝馬から数多くの重賞勝ち馬が輩出されている実績が、セリの信用となっているのだ。

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photograph by NIKKAN SPORTS

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