1つの勝ち星が、才能を発揮できずにいた投手を変えることがある。
4月8日のロッテ戦で、1438日振りの勝利を挙げた日本ハム、吉川光夫もそんな一人だ。この1勝から、あれよあれよという間に6勝を挙げて、今やチームの勝ち頭。しかも防御率はリーグ1位の1.19(6月7日現在)と、ダルビッシュ有の抜けた穴を十分に補っている。
甲子園には出場できなかったものの、広島・広陵高から'07年に高校生ドラフト1位で入団。1年目に4勝を挙げ、この年の日本シリーズ第4戦で先発を任されたほどの逸材だった。シリーズの大一番で抜擢したのは、当時投手コーチだった佐藤義則。ところが翌年はわずか2勝に留まり、勝てない日々が始まる。
特製トートバッグ付き!
「雑誌プラン」にご加入いただくと、全員にNumber特製トートバッグをプレゼント。
※送付はお申し込み翌月の中旬を予定しています
photograph by Hideki Sugiyama