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次々に訪れる逆境と戦う ホーネッツHCの強い心。 ~被災地のNBAチームとして~

今季から指揮を執るウィリアムスは、昨季まではブレイザーズで若手の育成に手腕を発揮

 人生は公平ではない。それは、公平に戦うためのルールがあるスポーツの世界にも当てはまることだ。選手やチームの境遇まですべて公平にすることは不可能だからだ。

 ニューオリンズ・ホーネッツのヘッドコーチ、モンティ・ウィリアムスは、大学時代にそのことを痛感した。将来有望な選手として期待された大学2年のとき、健康診断で肥大型心筋症と診断され、ドクターストップがかかったのだ。2年後に奇跡的に症状が消えて選手として復帰、NBA選手として9年間のキャリアを送ることができたが、空白の2年間の辛さは今でも忘れられない。

 最近、改めて人生が不公平だと感じたのは、3月24日、ユタ・ジャズ戦でのこと。チームのエース、デビッド・ウェストが左膝前十字靭帯を断裂し、今季絶望となった時だった。プレーオフ出場権をかけてラストスパートの争いをしているホーネッツにとっても、今シーズン後のオフに契約延長を迎えるウェストにとっても、最悪のタイミングでの負傷だった。そのときの気持ちを聞かれたウィリアムスは、「言葉にできない。説明不可能だ」と言った。

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photograph by NBAE/Getty Images

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