ラグビーW杯に予選が導入されたのは、'91年の第2回大会から。そのときはアジアとオセアニアをまとめて予選が行なわれ、日本とトンガ、西サモア(現在のサモア)、韓国の4カ国が日本に集まり、W杯出場2枠を争った。
宿澤広朗監督と平尾誠二主将が率いた日本代表は初戦でトンガを撃破。続いてW杯切符をかけ、アジア選手権で2連敗中だった韓国と対戦した。試合は前半、韓国の激しい闘志の前に0対10の劣勢。だが、水曜午後のスタジアムに駆けつけたネクタイ姿のファンら2万人に背中を押されたジャパンは、前半ロスタイムから細川隆弘、吉田義人、シナリ・ラトゥが4連続トライを畳み掛け、26対10の痛快逆転勝ち。試合終了後には、歓喜したファンが宿澤監督を胴上げした。'90年4月11日は、記者の実感による『秩父宮が燃えた日』ランキングでも歴代トップ3に入る。
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photograph by Shinsuke Ida