- #1
- #2
サッカー日本代表PRESSBACK NUMBER
「整列拒否はやめた方がいい」鄭大世が北朝鮮代表の行動に胸を痛め…北朝鮮コーチが明かす日本戦への“特別な感情”「アジアでは東の横綱。韓国よりも上では…」
text by

金明昱Kim Myung Wook
photograph byJIJI PRESS
posted2026/10/04 17:04
アジア大会のサッカー準々決勝で日本に敗れた北朝鮮。物議を醸した試合後の整列拒否について鄭大世と北朝鮮代表の金鍾成コーチに見解を聞いた
「試合に負けて帰ってきて、食事をしている時も会話があったんです。昔だったら会話ができない雰囲気でしたし、『お前、よく飯食えるな』という話になる。けれども指導者も含めて、その辺は少し和らいだように思いました。朝鮮も日本と同じように変わってきているんだなと思いました」
北朝鮮の“現代っ子”とでも言うべきか。北朝鮮の選手たちも大会期間中は手元にないが、きっと本国ではスマホが欠かせない世代だろう。日本で報道されている「北朝鮮に対するイメージ」とは、また違う空気がチームの中にあったことは確かなようだ。
ここまで話を聞くと、日本戦への意識は鄭大世と少し見方が異なるが、戦う姿勢に対する評価では一致している。
ADVERTISEMENT
では何が日本よりも上回ったと感じたか。それは競り合いと、その直後の動きだった。
「1対1で競り合った後、どちらが早くサポートに行くか、次のボールをどちらが拾うか。そこでは完全に朝鮮が上回っていた。球際とサポートで勝っていたと思います。ボールを奪われた後の切り替えも早かった。あの辺はよく訓練されているんじゃないでしょうか」
一人が競れば、周囲が助けに行く。こぼれ球に先に反応し、奪われても次のプレーへ移る。最後まで攻め続けられた理由も、気合だけでは片付けない。
「朝鮮が日本戦で最後までスタミナを落とさなかったのは、ボールを動かしたからだと思います。ボールを動かして、最終的にポゼッション率も上げられた。だからこそ最後までパワーを保てた。もちろん、追いかける展開だったこともありますけれど」
ただし、ゴールが欲しい北朝鮮の猛攻が続いた終盤、「日本はよく守ったと思います」とも語る。ベンチから見ていて、得点になりそうだと感じた決定機は「2つほど」しかなかったと分析している。最終的には競り合いやセカンドボールへの反応で上回っても、日本の堅守を崩し切れなかった。日本に圧力をかける力と、ネットを揺らす決定力。その差が0―1という結果に表れた。
「誤審とまでは言えない」
では、前述した失点時の判定はどう捉えていたのか。金鍾成氏は「チームとしては不服を持っていた」と前置きしつつ、個人としては「誤審とまでは言えないと思います」と断言した。
「チームとして、あの場面にどう対処すべきだったか。そう考えれば、ボールがバウンドする前にクリアしなければいけなかった。この一言に尽きますよね」。判定のみを問題視せず、先にリスクを排除できなかった守備の対応を強調した。
もう一つ尋ねたのが、後半に10番のリ・イルソンがGK荒木琉偉との接触で倒れ、シミュレーションとして警告された場面だ。倒れたことまで、相手を欺く行為だったと見るべきなのか。


