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「2位だけどそれで良いんです」五輪銀のロシア選手が出産後1年で驚異の4回転成功…イグナトワが語る“復帰の真相”「私には小さな子供がいるし別の生活も…」
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野口美惠Yoshie Noguchi
photograph byAsami Enomoto
posted2026/09/14 11:01
木下グループ杯で銀メダルを獲得したロシアのイグナトワ。2025年8月に出産して約1年での国際大会復帰だった
出産後の変化「誰かと比べることは無意味」
「いいえ。今はもう、誰かとの競い合いでモチベーションを高めるのは難しいですね。もしあるとすれば、彼女たちが出産して、それからジャンプを跳び始めたら、ですね。今は、自分自身がうまくいったこと、自分の努力が無駄ではなかったということだけが、私のモチベーションです。出産後、私は他の誰が何をしているか、気にならなくなりました。誰かと比べることは無意味です」
ロシア人の中で1位になったことを聞かれても、首を横に振る。
「1位ということへのこだわりはありません。このまま私が1位なら、(欧州選手権や世界選手権には)私が行くし、別の子が1番になるならその子が行けばいい。私は五輪も世界選手権も出たし、すべてを経験した。他の子にチャンスが回るなら『頑張ってね』と言えます。今はそんな気持ちです」
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一方、今後の4回転ジャンプの計画について聞かれると、急にアグレッシブな空気になり、こう言い放つ。
「すでに単発でなら、サルコウ以外の4回転はすべて取り戻しています。トリプルアクセルもフォームは取り戻せています。ただプログラムに入れるかどうかは別です。今はプログラムの練習をすると疲れ切ってしまって、ジャンプのフォームが崩れてしまうんです。4回転何本ならフォームを安定させたままプログラムに入れられるのか、確認しながら進んでいきます。現時点では1本が限界でした」
フランス・アルプス五輪を目指すのか?
改めて今シーズンの目標を聞かれると、こう答えた。
「具体的な目標はまったくありません。毎日、朝起きてから、その日の計画、目標を立てるような日々です。子供のことも含め、毎日いろいろな課題が起きるので、計画は立てられないんです。ただ、毎日一歩ずつ前進するように心がること。今はそれだけです」
2030年のフランス・アルプス五輪を目指すのかと聞かれると、笑う。
「いや、いや、そんなことは考えていません。私には小さな子供がいるし、別の生活もあります。明日どうなるかなんて決して考えません。今日は滑っていることが全てなんです」
そして改めて、息子の頭を撫でながら語る。
「今の生活は、本当に素晴らしいです。この人生を気に入っています。スケートは好きですよ。私は好きじゃないことはやりませんからね」
北京五輪の銀メダルで「スケートは嫌い、もう滑らない」と泣き叫んだ少女は、新たな人生を心から楽しんでいる。


