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「パリ五輪は兄貴と出た。本音を言えば…ロス五輪はオミと」男子バレー深津貴之コーチが“密か”に抱く弟への特別な思い「兄弟だから慣れ合うつもりはない」
posted2026/09/09 17:01
日本代表コーチとして弟・英臣(右)をサポートする深津貴之
text by

田中夕子Yuko Tanaka
photograph by
Itaru Chiba
弟の英臣がA代表として国際試合に出場するのは2019年以来のことだ。今季はネーションズリーグですべての試合にスタメン出場し、ロス五輪の出場権が懸かるアジア選手権でも開幕からの連勝に大きく貢献している。
ブランクがありながらも、技術を磨きつづけてきた弟を、日本代表コーチを務める兄・深津貴之はどう見ているのか。
「兄貴(元日本代表・旭弘)と違って、オミ(英臣)は自分がどうしたいか、どうしてきたかを言葉で発しない。たとえば旭弘は、東京五輪が終わった頃、『俺のピークはパリオリンピックだから』と言っていた。それを本当に有言実行したことはすごいと思うし、そのための努力もしてきたと思うんですけど、オミはそういうことは言わない。『1年1年が勝負だ』と言うだけ。でも、言わないだけで自分が思い描く技術を追求してきたことはわかるんです」
仲良し三兄弟「ケンカもしょっちゅう」
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2024年に貴之の所属元であるウルフドッグス名古屋に英臣も加入した。今でこそ、兄弟2人がそろって同じチームに在籍するが、それまで3兄弟の所属はバラバラで、全員が異なる場所でライバルとしてネットを挟んできた。
長男は広島、次男が愛知、三男は大阪と所属チームが散らばっていた時も、都合がつけば必ず3人で顔をあわせ、時に酒を酌み交わしながら考えや現況を報告し合っていた。楽しく話すばかりではなく「ケンカもしょっちゅう」。最近も「オミと兄貴が朝方まで言い合いをしていた」と笑う。
幼い頃も数えきれないほど兄弟げんかをしてきたが、当時と違うのは、いつも話題の中心が“バレーボール”であること。敵であろうと味方であろうと、そうやって切磋琢磨し合ってきた。
「2人が同時に代表に選ばれた試合も観に行きましたし、(2018/19シーズンの)Vリーグ決勝で旭弘のJTとオミのパナソニックが名古屋で試合をした時も応援に行きました。2人ともセッターとしてタイプは微妙に違って、オミは技術で勝負するタイプで、兄貴は絶対的なリーダーシップでコントロールする。代表で一緒にやってみたら、旭弘にはコミュニケーション能力、人間関係を構築する力があるのもよくわかったけど、最近のオミにもリーダーシップを感じる。兄弟だから言うのではなく、2人ともいいセッターでいい選手だなと改めて思うことがたくさんありますね」


