大谷翔平の舞台裏:ドジャース異聞BACK NUMBER

なぜ米メディアは大谷翔平の二刀流に“懐疑的”なのか?「アメリカは日本より現実思考」ドジャース番記者が“日米報道の違い”を痛感したある場面 

text by

斎藤庸裕

斎藤庸裕Nobuhiro Saito

PROFILE

photograph byJIJI PRESS

posted2026/09/06 17:24

なぜ米メディアは大谷翔平の二刀流に“懐疑的”なのか?「アメリカは日本より現実思考」ドジャース番記者が“日米報道の違い”を痛感したある場面<Number Web> photograph by JIJI PRESS

2試合連続の欠場もあり、今後に注目が集まるドジャース・大谷翔平

ディラン 日常生活がみんなちょっとふざけてるから(笑)。野球みたいにエンターテインメントになると、もうちょっとしっかりやれっていう。自分が求めてるもの、現実的なとこが足りないから、こういうエンターテインメントを見てる時に、なんか逆に現実的になってほしい印象がある。

阿部太郎 エンターテインメントって現実から離れてるから面白いんじゃない? 大谷さんが打者専念で50発60発打っても、過去にもいたわけじゃない。大谷さんのすごさって打者やる、投手やる、100マイル投げる、ホームラン打つ、でしょ。

ディラン 大学を出て取材し始めた時は、やっぱりバリー・ボンズがピークで。もうとんでもなかった。薬物を使ってたけど、それでも、今でも本当に比べられないぐらい、レベルが違う選手だった。だからもし、大谷選手が打者専念しても、それには追いつけないとこがあると思うのね。それ以上の打者はもう見てるんだから、僕としてはこれ(二刀流)が見たい。

ADVERTISEMENT

阿部太郎 夢がなくなっちゃうじゃん。打者だけとか投手だけだと。

米メディアが理解できなかった“黒田の決断”

ディラン アメリカは、結果が全ての国だから。例えばドジャースがプレーオフに行けなかった年、黒田(博樹)さんがトレードに出された。でも拒否する権利があって、拒否したのね。米メディアは、それが全然わからなかった。黒田さんが言うには、「ワールドシリーズを優勝するっていうのを思い描く時は、そのチームとキャンプに入って、キャンプをずっとやって、シーズン通してやって、プレーオフ通してやって、最初から最後までやるのが理想だと。だから、ただ助っ人のように最後の最後に入って、勝ってもそこまで嬉しくないからって。

阿部太郎 それはすごいわかる。

ディラン いや、僕も分かるけど、こっちの人はせっかくその優勝指輪をもらえるチャンスがあるのに、なんでそれを取らないのかと考える。まぁある意味、アメリカ人がある場面になると勝負強いのはそこもあると思うのね。例えば、フォームなんかこだわらずに、とにかくボールにバット当てろみたいな。変にフォームとか細かいことに気を遣いすぎると、結果が出ないとこもあるから。

阿部太郎 それはもう文化の違いとしか言えないところもあるけどね。

Nobu 今日の大谷さんのホームランはでも、そんな感じだったかもしれないですね。ボール球だったしね。 

阿部太郎 そうかもしれないね。今日言ってたね。見送るつもりだったって。でも、やっぱり二刀流の日に打ったっていうのは、めちゃくちゃでかいよね。

【次ページ】 番記者が“日米報道の違い”を感じたシーン

BACK 1 2 3 NEXT
#大谷翔平
#ロサンゼルス・ドジャース

MLBの前後の記事

ページトップ