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木村沙織「チョンって触ったら、ガーッと一気に崩れてしまうように見えた」中国現地で感じた“不安”…ロス五輪切符を逃した女子バレー日本代表の課題
text by

田中夕子Yuko Tanaka
photograph byJVA/AFLO SPORT
posted2026/09/09 11:00
アジア選手権で3位に終わり、ロス五輪の出場権は来年のW杯に持ち越しとなったバレーボール女子日本代表。9月中旬からはアジア大会に挑む
――木村さんが感じた「不安」。選手たちも感じていたかもしれません。
木村 チームって、本当にちょっとずつ、ちょっとずつカバーしあったり、助け合ったりしながら時間をかけて絆ができて、信頼となって、その積み重ねだと思うんです。でも崩れるのは本当に一瞬なんです。アジア選手権に向けて、ちょっとずつ積み上げてきたけれど、ここからさらに積み重ねてチームとしての厚みを作らないといけない時期で、でもチョンって触ったら、ガーッと一気に崩れてしまうように見えたから「大丈夫かな?」と心配でした。練習を見ている限りでは賑やかで、みんな元気。表情も明るいし調子も悪くなかった。でも、インタビューをすると、みんな、どこか自信が無さそうな発言があって、「もっとこうしなきゃ」と焦りに近い感情が強く、疑問や課題を一人で抱え込み、自分を追い詰めている選手たちが多かったことが気になりました。
――個々の課題はあるのはいいけれど、チームとして共有されていなかった。
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木村 そうです。良くも悪くもみんな優しいんです。お互いを思いやりすぎて何も言えなくなってしまっている感じがしました。「もっとこうしたい!」と思っても、でもそれを伝えてしまったら負担になってしまうかもしれない。ミスがでた時も「こっちはカバーするからその代わりこっちはお願い!」とみんなで協力していくのではなく、ミスした本人が自分だけで抱えてしまう。そうなると、苦しい場面で全員が同じ熱量になるのは難しい。苦しい時こそ必要な「よっしゃ、何とかしてやるぞ」という一体感は小さかったかな。いつもなら負けている展開でもチームがギュッとなって「全員で助け合おう、向かって行こう」という力はあるのに、今回はそのエネルギーがなんだかすごく小さい感じがしました。このままいったら不安だな、という感情が予選の時は強かったですね。
――練習後、必ず選手と話す時間があったそうですね。今日はこの人に声をかけようとか決めていたんですか?
木村 いや、決めていないです。その時の表情や練習の内容を見て決めようと思っていました。
――今大会は誰と話す機会が多かったんですか?

