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大岩陵平27歳の「古くて新しいプロレス」は、なぜ熱狂を生んだ? 磨き抜いた“古典的で一番効果的な技”「これがオレのプロレスだ」G1優勝に天山広吉も涙
posted2026/08/21 17:05
36回目の『G1 CLIMAX』で初優勝した大岩陵平(27歳)。新日本プロレスに新しい時代が訪れた。8月16日、両国国技館
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原悦生Essei Hara
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Essei Hara
新日本プロレスの新しい時代が幕を開けた。8月16日、両国国技館。大岩陵平(27歳)が上村優也(31歳)をヘッドロックで倒し、『G1 CLIMAX 36』で優勝。「令和の夏男」を名乗った。
古典的で、かつ“一番効果的”な技
ヘッドロック――大岩はこの古典的なレスリングの基本中の基本の技を、アルファベットの綴りは異なるが自分の名前にかけて「ビッグロック」と呼んでいる。
ジョージ・ハッケンシュミット、エド・ルイス、ジョー・ステッカー。これは100年以上前のガス灯時代と呼ばれる欧米のプロレスの世界王者たちの名前だ。
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もちろん写真や文献でしか見たことはないが、中でもエド・ルイスはストラングラー(絞め殺し屋)と呼ばれ、ヘッドロックの一番の使い手だったと伝えられている。このルイスからヘッドロックを学んだのがあの鉄人ルー・テーズだった。
50年ほど前だがテーズと話した後、記念写真を頼んだことがある。テーズは笑って私を引き寄せるとヘッドロックをしてきた。もちろん、力は入っていないから痛さはなかったが、すっとテーズの腕の中に引き寄せられた。
それより後だが、取材時にハーリー・レイスとも似たようなことがあった。ヘッドロックの話になると、同行した記者を呼んで腕の中に入れた。
「これがヘッドロック」
レイスがそう言うと、ちょっと力を入れただけなのだろうが、記者は悲鳴をあげた。
テーズにしてもレイスにしても、1950年代から1980年代にNWA世界王者として全米をサーキットして毎日のようにご当地のレスラーを相手にしていれば、仕掛けてくる一発屋が何人かはいた。そんな奴らをやっつけるのにはヘッドロックが一番効果的だったという。どんな不意打ちに遭おうが強くなければ長い間チャンピオンは務まらない。
レスラーの耳はつぶれている。それはカリフラワーと呼ばれる。試合やスパーリングでこすれて血がたまり腫れあがる。その繰り返しで大方は若いときにつぶれてしまう。耳を見ればレスリングをやっていたかどうかはわかる。アメリカには「カリフラワー・アレイ・クラブ」というレスラーやボクサーたちの親睦団体がある。
大岩の耳もつぶれている。
大岩はこの『G1 CLIMAX』でヘッドロックを多用して、SANADAや後藤洋央紀からギブアップも奪ってきた。筆者はどうせなら決勝もヘッドロックで勝ってほしいと思っていた。


