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「3つの宝物」を受け継いで――今季からジャパンラグビーリーグワンに挑戦するJR東日本グリーンウォリアーズ東葛が刻む、新たな歴史の第一歩

posted2026/08/21 11:00

 
「3つの宝物」を受け継いで――今季からジャパンラグビーリーグワンに挑戦するJR東日本グリーンウォリアーズ東葛が刻む、新たな歴史の第一歩<Number Web> photograph by Miki Fukano

左からNEC・森田隆之代表執行役社長、東日本旅客鉄道・喜㔟陽一社長、ジャパンラグビーリーグワン・玉塚元一理事長

text by

福田剛

福田剛Tsuyoshi Fukuda

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Miki Fukano

「7月1日、JR東日本の新しいメンバーとして、グリーンウォリアーズ東葛のメンバーを迎え入れることができました。グリーンロケッツからグリーンウォリアーズへ、チーム名は変わりましたが、想いは一つであります。一緒にこの新しい門出を祝い、新たな決意を持って新しい時代に向かって突き進んでいきましょう」

 東日本旅客鉄道の喜㔟陽一社長は、千葉県柏市にあるホストスタジアム、柏の葉公園総合競技場に集まった約1200人のファンに声高らかに決意を語った。

受け継いだ“3つの宝物”を胸に新チームが発足

 7月20日、海の日にふさわしい快晴が広がったこの日、2026-27シーズンからリーグワンディビジョン2で戦う「JR東日本グリーンウォリアーズ東葛」の発足式が行われた。

 前身となる「NECグリーンロケッツ東葛」はNECラグビー部として1985年に創部され、40年を超える伝統を持つ。2000年代前半には日本選手権を3度制した名門チームである。今回「グリーン」の名称を受け継いだのは、グリーンがJR東日本グループのコーポレートカラーであるという理由だけではない。創部40年の栄光の歴史と伝統を受け継ぐという熱い想いが込められている。

 スタンドのファンへ、喜㔟社長はさらに熱い想いを伝えた。

「私どもはたくさんの宝物を引き継ぎました。そのなかでも特に大切なものが3つあります。1つ目は、NECのチームとしての栄光の伝統と歴史。2つ目は、これまで40年間支えていただいた千葉県、そして東葛8市とのつながりです。そして3つ目、これが一番大切なものかもしれません。これまで熱く、そして強く、チームを支えていただいたファンの皆さまとの絆です。これらをしっかりと引き継がせていただきます。ぜひ応援をよろしくお願いします」

ホストエリアとの連携を強化し、地域とともに歩むチームへ

 これまでJR東日本グループでは、野球部(東京・東北)、八王子ランニングチーム、女子柔道部、秋田バスケットボール部の5つの企業スポーツチームを保有し、活動を支援してきた。そこに新たな仲間としてJR東日本グリーンウォリアーズ東葛を迎え入れたのは「地域の皆さまと一緒に東葛エリアを盛り上げ、明るく元気なコミュニティにしていくため」と、喜㔟社長は言う。

 発足式の前には、地域との絆を深めるために千葉県およびホストエリアである東葛エリア8市(我孫子市、柏市、松戸市、流山市、野田市、鎌ケ谷市、白井市、印西市)との地域振興・地域貢献に関する連携協定の調印式を行った。

「ラグビーの活動を通じて、さまざまな地元の活動に一緒に取り組んでいくことを考えています。また、東葛地域の素晴らしいものをさまざまな形で発信していく、そのベースにもなってくれるのではないかと期待しています。JR東日本グループの一員として、地域の皆さまに愛され、そして地域の皆さまとともに地域を明るく元気にしていく、そんなチームを目指します」(喜㔟社長)

地域貢献とチーム強化の両輪で、ディビジョン1昇格を目指す

 地域貢献への想いはチームにもしっかりと浸透している。元JR渋谷駅の駅長という、異色の経歴を持つクラブ代表の池田克弘は、東葛8市との連携に向けての構想をこう語った。

「連携内容は大きく2つあります。1つは各地域の中で、ラグビー体験やアカデミー、ラグビースクールなどを通じて、子どもたちや地域の皆さまにラグビーに触れていただくことです。もう1つがスポーツを通じた地域振興です。試合の招待やパブリックビューイングなど、ラグビーに親しんでもらうことで、地域のラグビー人口を増やしたり、地域交流につながるきっかけになればと考えています」

 今回のチーム譲渡に合わせNECからJR東日本へと転籍した社員選手はすでに制服を新調。駅のホームに立ち、地域の人々と触れ合うことも計画されているという。

「私どもは地域のお客さまとともに成長してきた企業です。選手にはプレー以外の面でもさまざまな形で地域に貢献し、地域の皆さまに元気を届けてもらいたいと思っています」(池田代表)

 ラグビーを通じて地域を元気にするためには、チームが強くなくてはならない。

 NECグリーンロケッツは、2022-23シーズンにディビジョン2に降格して以降、3位、3位、4位と、入れ替え戦に出場可能な2位にあと一歩届かないシーズンが続いている。

 来るべき新シーズンの目標は「ディビジョン1に昇格すること」と池田代表は語る。

 そのためにJR東日本としてチームを強化するとともに、長期的に若手選手を育てていくことも視野に入れている。

「2000年代前半のチームが強かった頃は自己犠牲やみんなのためにプレーをしようという雰囲気があったと当時の選手から聞いています。NECグリーンロケッツが大切にしてきた伝統をしっかりと受け継ぎながら、その土台の上にこれからJR東日本グリーンウォリアーズ東葛の文化を築き上げていきます」

 新たな時代に向かって勇ましく翔びたった戦士たち。地域とともに歩み、受け継いだ伝統を未来へ。JR東日本グリーンウォリアーズ東葛の新たな挑戦が、ここから始まる。

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