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「アンタを受け入れてくれる野球部なんてあるの?」宮城の野球部で“ある球児の親”が流した涙「中学で不登校になって…」話題の“弱小校”を追う 

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樫本ゆき

樫本ゆきYuki Kashimoto

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posted2026/07/18 11:01

「アンタを受け入れてくれる野球部なんてあるの?」宮城の野球部で“ある球児の親”が流した涙「中学で不登校になって…」話題の“弱小校”を追う<Number Web> photograph by Yuki Kashimoto

我慢していた涙が…宮城大会を取材。加美農業の夏を追った

「中学時代は不登校に…」ある親の涙

 息子は加美農のレギュラーとして昨秋の地区大会2勝、50年ぶりの県大会出場にも貢献した選手だ。

「中学時代はちょっとしたつまずきから不登校になりました。出席日数が足りず、行ける高校なんてなかったんです。それが『加美農で野球をやりたい』と言い出してびっくり。『アンタを受け入れてくれる野球部なんてあるの?』と半信半疑でした。いざ野球部に入ると、そこにはいい仲間がいて、辛抱づよく付き合ってくれる先生がいて、不安定な気持ちの揺らぎも認めてくれて、3年間やり切ることができました。もう、ほんっとに感謝しかありません」

 こうも続けた。

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「いま職場で、諦めてしまう若者がとても多いんです。加美農の子たちにうちで働いてくれないかなって思うときがあります。最後の1球まで諦めない気持ちは本当に大事。これからも忘れないでほしいです」

地方大会で見た“本当の高校野球”

 想像もしてなかった世界を楽しめた。居場所が人を立ち直らせるんだなと思った。安心して失敗できる場所が、加美農野球部だった。子どもは安心する場所があるから成長できる。高校野球を教育と語るならば、勝敗だけでなく、こういう成功体験も汲み取ってほしいと心から思った。

 加美農を訪れるたびに「勝利とは?」という問いについて考えさせられる。

 仙台へ向かう新幹線の中で、私は「今年も負けを見に行くんだな」と思っていた。勝てないチームの「負け方」を見届け、その本音を聞きたい。そこで勝利しちゃったりなんかしたらそれはそれで面白い、とワクワクしていた。それが取材の目的だったが、帰り道の私は少し違うことを考えていた。負けても応援し続けるOBがいたり、歴史を変えたいと飛び込んでくる選手がいたり、そして「ここに来なければ息子は高校野球を続けられなかった」と涙ぐむ保護者がいた。

 高校野球は、甲子園へ行く学校だけの物語ではないことが、地方大会を見ているとよくわかる。勝っていないチームにも、人生を変える力がある、と。

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