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「ふたりで飲みだすと止まらなくなる」“阿吽の呼吸”で大関復帰を目指す安青錦と安治川親方の挑戦「あくまでも優勝を狙っていきます」
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佐藤祥子Shoko Sato
photograph byYuki Suenaga
posted2026/07/12 17:00
安青錦(左)と安治川親方(右)
節目となるパーティの大役を終えた師弟は、一段落つくとフランスのパリ公演に旅立っていった。ドイツ在住の安青錦の両親は約5時間、車で国境を越えて愛息子と再会したという。顔を合わせるのは1年ぶりのこと。
「両親はほぼ1週間ほど、滞在型マンションを借りていたんです。母の手料理を毎日食べられたし、自由時間には凱旋門やエッフェル塔、ベルサイユ宮殿にも観光に行きました。相撲に関係ない気楽な話をし、リフレッシュできましたね」
度重なるケガを乗り越えた親方のアドバイス
英気をじゅうぶんに養った安青錦は、帰国後は治療とリハビリに励む。稽古場に降りて四股を踏み、若い衆に胸を出す姿を見守っていた安治川親方はいう。
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「ケガのほうは順調です。治療と並行して場所に向けて徐々に稽古もしていくけれど、どうしても(早く)やりたい気持ちが出てくるから、そこはうまく折り合いをつけてね。痛みを抱えたまま名古屋場所に出ることにならないようにしなきゃ」
度重なるケガを乗り越え、満身創痍の体で40歳まで現役生活を続けた安治川親方だ。休場中の不安や焦り――メンタル面のケアにも親方なりのアドバイスがあるのだろうか。
「まぁ、極端な話、痛み止めを飲めば痛くはないんですよ。あははは(笑)。痛かったら別なところを鍛えればいいだけで。何より、毎日土俵に降り続けることが大事なんです。土俵の感覚や、いろいろな感覚を忘れないようにね。トレーニングとは違う、相撲なりの体の使い方や感覚は土俵に降りないとわからないものです。
今まで順調に来てのケガや休場――初めての経験で焦りや怖さもあるだろうけれど、そこは自分で踏ん切りつけなきゃいけないところでもある。なんでも素直に言うことを聞くし、僕は特に心配はしていませんよ」
何事も積極的にトライする部屋運営
12日に初日を迎える大相撲名古屋場所。関脇として土俵に上がる安青錦は10勝以上の星を挙げれば大関に復帰できる。しかし、師弟ともにこう口を揃えるのだ。
「10勝が目標じゃない。あくまでも優勝を狙って(狙わせて)いきます」
思い起こせば安治川部屋として独立し、早3年半の月日が経った今。稽古場の上がり座敷で親方がぽつりとつぶやく。
「この部屋が建ってから、ちょうど3年なんですよ。早かったなぁ……。今もいろいろ手探りでね。何事も積極的にトライして、ちょっと違うな、これはダメだなと思ったらやり直せばいいだけだし――ね」
目まぐるしい日々のなか、戦いの場に身を置く若き師匠と愛弟子の挑戦は、まだまだ始まったばかりなのだ。
【動画を見る】「NumberPREMIER」の動画連載「安治川部屋 美しく青き挑戦」では、創設3年を迎えた安治川部屋の現在と、その飽くなき挑戦に迫ります。第1回は、安青錦の大関昇進パーティーの様子や、安治川親方が弟子たちに伝える「相撲道」を紹介しています。

