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バレーボールPRESSBACK NUMBER
“平凡な妹”はなぜ日本代表に?「今はお金より環境」古賀紗理那を目指した佐藤淑乃にセッターの姉が贈った言葉「真佑ちゃんにくらべたらまだ粗さもあるけど」
text by

田中夕子Yuko Tanaka
photograph byL:ALEEZA AICHI,R:JVA/AFLO SPORT
posted2026/07/11 11:01
佐藤淑乃(右)の活躍は、姉・彩乃にも大きな刺激を与えている
「忘れ物や物をなくすことが本当に多いんです。この間も絶対になくしちゃダメという大切なものが見つからない、とカバンを引っくり返して何度も探しながら『やばい、どうしよう、ない。叫びたい』とか言い出すんです。結局、さんざん確認したはずのカバンから出てくることはしょっちゅうだし、電車の中に忘れ物をして、駅の遺失物センターに届けて、次の日の朝に『ありました』と電話がかかってきたら『知らない番号から電話がきた』って、忘れ物をしたこと自体を忘れているんです(笑)。私が見ているのはそういう姿だから、世界で戦っている姿とはまったく重ならない。ほんとに大丈夫?って思うことばっかりですよ」
姉からすれば、心配な妹。でも、一人の選手として見れば、さらなる高みを見せてくれる存在でもある。世界と戦う淑乃の姿を見て、彩乃にも新たな視点が加わった。
「“いつか”ではなく、私も日本代表を目指したい。妹がイタリアで世界のトップを目指すように、私もアリーザ愛知で日本一になって、日本代表、そして世界を目指したい。それが夢ではなく目標に変わってきたのを実感しています。簡単じゃないのはわかっているけれど自分次第で届く可能性もあるなら、とにかく頑張りたいという気持ちがすごく強くなりました」
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姉として妹の背を押し、一人の選手としては妹に背を押される。自身も新たな世界を目指すきっかけを得たように、淑乃の頑張る姿が多くの人の活力になることを彩乃は誰より知っている。
「自分の成長を求めて戦う佐藤淑乃の姿が、見ている人の力にもなる。自分の殻を破って、さらに成長するために頑張る、成長していく選手だと信じているので、私も応援するのみです」
少し前を歩いたり、並んで歩いたり。幼いころと同じように、これからも2人で一歩ずつ。姉の応援が妹の力で、妹の頑張る姿が姉にとって何よりの活力だ。〈全2回/前編から読む〉


