ボクシングPRESSBACK NUMBER
「イノウエを倒すプランはもう用意してる」井上尚弥フェザー級転向後の最有力? 現王者が対戦熱望…中谷潤人戦も分析「ナカタニは後悔しているはず」
text by

杉浦大介Daisuke Sugiura
photograph byHiroaki Finito Yamaguchi
posted2026/05/23 11:02
井上尚弥を挑発する発言もあったIBF世界フェザー級王者のアンジェロ・レオ(32歳)。この取材のために、わざわざ中谷潤人との一戦を見直したと話した
「本当にいい試合だったし、まさに“チェスマッチ”だった。イノウエもナカタニもお互いのパワーをかなり警戒しているように見えたし、試合が本当に動き出し、エキサイティングになったのは8、9ラウンドあたりからだった。もっと序盤からアクションがあると思っていたから、少し驚いたよ。2人とも相手のパワーをすごく警戒していたし、大きいパンチやカウンターをもらいたくなかったんだと思う。ナカタニはイノウエを少しリスペクトしすぎた気がする」
もっとも、語り口に聡明さを感じさせるレオも、“もっと早い段階から攻めていたらナカタニが勝っていた”と言いたかったわけではない。勝利の確率を上げるためにはその必要があった、と指摘しているだけ。
筆者のリクエストに応え、インタビュー前日に改めて井上対中谷戦の映像を見直してくれたニューメキシコ州アルバカーキ出身の王者の口ぶりからは、自分と同世代の“モンスター”に対する強烈なリスペクトが滲んだ。
直近3戦はダウンなし「体重の影響はある」
ADVERTISEMENT
「イノウエは試合を通してシャープだった。昨年5月、私はラスベガスでのイノウエ対ラモン・カルデナス戦を生観戦したし、これまでも彼のほとんどの試合を見てきた。そして私は、彼が今でも全盛期にいると思っている」
4月で33歳を迎えた井上は33戦全勝27KOと快進撃を続けているが、直近の3戦はすべて判定防衛。その3試合ではダウンは奪えておらず、戦い方が少しずつ変わってきているのは確かだ。その点に関し、自身もスーパーバンタム級、フェザー級の2階級制覇王者であるレオはやはり昇級の影響を指摘する。
「体重を上げてきた影響はあるのだろう。イノウエはライトフライ級からスタートした選手だから、スーパーバンタム級では下の階級にいた頃ほどのパワーをそのまま発揮できてはいないのかもしれない。スーパーバンタム級の選手たちはバンタム級やスーパーフライ級の選手より打たれ強さがあるんだと思う」
それらを考慮した上で、IBF世界フェザー級王者がそれでも“イノウエはまだ全盛期にいる”と考える理由はどこにあるのか。


