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「もやし」と呼ばれた鹿島沙希の“特異なプロレス人生”…32歳で引退決断「1カ月ニートしたい」「朱里さんのヒモになります」迫る“キモオタ”との別れ 

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原悦生

原悦生Essei Hara

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posted2026/04/10 17:00

「もやし」と呼ばれた鹿島沙希の“特異なプロレス人生”…32歳で引退決断「1カ月ニートしたい」「朱里さんのヒモになります」迫る“キモオタ”との別れ<Number Web> photograph by Essei Hara

4月26日に横浜アリーナで引退する鹿島沙希。試合はせず、盛大な引退セレモニーを行う

「引退が近づいても、日常と変わらない」

 鹿島の引退は1月10日に後楽園ホールで飯田沙耶にフォールされた後、本人の口から唐突にあっさりと発表された。

「疲れた。もう体力もアレなので、4月の横アリで引退します」

「引退試合をしない理由は、帰りの花道を朱里さんにおんぶしてもらうのは申し訳ないから。その代わり引退セレモニーを盛大にお願いします」

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 4月8日、後楽園ホール。朱里と組んだ鹿島はセコンドにデビュー戦の相手だった高橋奈七永を迎え入れ、ゴッズアイの他のメンバー、妃南、レディ・C、稲葉ともか、八神蘭奈、虎龍清花(セコンドに壮麗亜美)と2対5の変則マッチを戦った。鹿島は妃南に外道クラッチで押さえ込まれたが、高橋と抱き合い涙を流した。

 これで残りは2試合。

 4月11日は葉月、コグマと組み、舞華、星来芽依、ウナギ・サヤカ組との対戦だ。

「まあ、言ってみれば出戻りじゃないですか(笑)。FWCと組みたい、と岡田(太郎)さんに言いました。スターダムをクビになったウナギ・サヤカがいますが、クビになったきり当然戦うこともなかったけれど、SNSでダル絡みされてウザいので、最後にちょっと関わっていくのもありかなって思いました」

 4月23日の後楽園ホールでは朱里と組み、渡辺桃、AZMと当たる。これが鹿島の最後の試合になる。

「思い入れのある後楽園。『凹アネコン凸』で組みたい。ユニットは追放されて変わっちゃったんですけれど、渡辺桃にもずっと良くしてもらった。同じユニット(大江戸隊)の時からいつも気を遣ってくれた。すごい上からになるんですけど、いい子でした。良くしてもらいました。人間性がすごい好きです。AZMちゃんも復帰した時、『お帰り、お帰り、沙希ちゃん』って言ってくれて大好きな選手。このカードの3人は本当に思い入れのある選手で、これだけは絶対にやりたいですってお願いして組んでいただきました」

「引退が近づいても本当に悔いがないので、あまり日常と変わらないです。残り少ないから頑張ろうという気持ちはないです。ありのままで」

朱里とシングルで戦った“事実上の引退試合”

 2011年6月26日、高橋奈苗戦(現・高橋奈七永)でデビューした鹿島は、中断期間も含めて15年のプロレスラーとしてのキャリアに終止符を打つ。獲得したタイトルは6人タッグのアーティスト、タッグのゴッデス、そしてシングルのハイスピードの3つ。

 復帰してからは2018年6月、岩谷と組んでゴッデス王座を獲得。その岩谷を裏切り大江戸隊へ。

【次ページ】 「ニートしたい」「朱里さんのヒモになります」

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