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張本美和17歳が初優勝で本音「やっと勝ったか、と…」敗者・早田ひなが試合後に打ち明けた「張本の強さ」とは?「女子卓球の黄金世代」は代わるのか
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松原孝臣Takaomi Matsubara
photograph byAFLO
posted2026/01/27 17:18
卓球の全日本選手権決勝にて、早田ひなを破り悲願の初優勝を果たした張本美和
「10点目になったときにいろんな感情があって、『あと1点で勝てる』という思いと、だから落ち着こうという気持ちがありました」
それが気持ちの弱さを生んだという。「逆に、あと1点で負ける人みたいな感じだったのかなと」。
そして第7ゲームまでは1分。
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「6ゲーム目に10-6からひっくり返されて、放心状態でした。『やばいな、あの1点獲れてたな』という気持ちがあったので、あまり切り替えられてはいなかったです。でも、コートに立ったとき、『勝っても負けても残り1ゲーム』と思って、思い切ってやるしかないと決心がつきました」
最後の最後で、いい意味で開き直ることができ、それがプレーの思いきりを取り戻すきっかけとなった。
敗れ続けた2年…なぜ早田に勝てたのか?
自身の内面の揺れを感じながら、それが流れを左右することを体験した。この2年の決勝と変えたところを尋ねられ、こう答えている。
「もちろん戦術も大事です。でも、メンタルの部分がいちばん大事だと思っていて、苦しい場面の準備もしながら、最終ゲームも自信を持って戦えたので、そこがよかったです」
昨年敗れたときは「(早田は)すべての面で強かったです。全体的な実力が足りてないなと思います」と受け止めた。
でも試合に臨むにあたって考えたのは、心の持ち方だった。
プレー自体は、年々成長を遂げている。とすれば、それを大一番で発揮できるかどうかが鍵を握る。しかも卓球は、対戦相手と相対的に近い距離で向かい合い、相手の心理面がうかがえることもあれば、逆に読み取られることもある。メンタルの波も相互に作用する。
「今大会を通して、卓球ってメンタルのゲームだな、と感じました」

