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「23歳のビーチバレー新ヒロイン」金蘭会→早稲田大卒・秋重若菜の素顔「食べるのが大好き。焼肉、一人でも行きます(笑)」オリンピック出場を目指す今
text by

吉田亜衣Ai Yoshida
photograph byTadashi Hosoda
posted2026/01/23 11:03
ビーチバレー界のニューヒロイン・秋重若菜(23歳)のインタビュー【第3回】
今シーズンを振り返ってみると、5月には大阪マーヴェラスに所属する金蘭会高の先輩・宮部愛芽世とペアを組み、ジャパンツアーグランフロント大阪大会でデビューを飾った。
それから海外合宿なども経て、新人選手たちの登竜門と言われる8月の全日本選手権では同部の山田紗也香とのペアで3位に輝き、只者ではない存在感を見せつけた。
また、現役唯一のオリンピアン・石井美樹ともペアを組み、10月のJBVシリーズ碧南大会で3位入賞を果たした。
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「今シーズンを振り返ってみると、今までやってきた自分のバレーのスタイルが思った以上に通用しない場面がいっぱいありました。技術的な部分でインドアとビーチでやり方が違うので自分の下手さにイライラすることもあって、『なんでできへんねやろ』って模索する時間もありましたね。いろんな意味でバレーボール選手としてのあり方を見つめ直せた1年だったかなって思います」
「簡単に勝たせてくれへんな」
なかでも最も印象に残っている試合は、自身初の決勝進出を逃したJBVシリーズ碧南大会の準決勝だという。
「現時点で自分が持っている力は出せたと思っているんですけど、準決勝の菊地真結/中川知香組との試合ではうまく点数を取らせてくれなかったり、『簡単に勝たせてくれへんな』と改めて思えた試合でした。勝てなかったことで、『これがビーチバレーだな』と。もっと頑張らないといけないって思わせてくれた試合になりました」
そして東京、パリと2大会連続で五輪に出場した石井から、多くのことを学び肌で感じとった。
「世界で活躍していくために必要なものを教えてくれたのが美樹さんでした。美樹さんに近づこうという気持ちで一緒に練習していると、先のビジョンも見えてくる。お手本になるプレーがたくさんあるし、全部吸収してやろうという気持ちでいました。そんな中で一番感じたのは、一球に対するこだわり。試合だけではなく練習中も自分なら流してしまいそうな一本を『今のはいけるんじゃない?』『この角度でこう上げたらいけるよ』という感じでアドバイスをくれて、どんな一球でも絶対に無駄にしない。そこを自分のものにしないと、この先の勝敗が変わってくると思いました」
好物の話で緩んだ頬っぺたは、急にきりっと引き締まった。それは自分が置かれている環境が他の選手に比べて2倍も3倍も恵まれていると重々、感じているからだ。


