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偏差値70、夏の甲子園26回出場でも悩める名門公立校のホンネ「全国優勝しないと認められない」「県内に強い私立が…トップ層の選手は県外進学」
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NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph byJun Aida
posted2025/07/18 17:02

静岡県屈指の名門公立校。野球部のリアルな今を指揮官に聞いた
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私立校は全国から有望選手を集められるのに対し、静岡高校を含む公立校には厳しい制約がある。その中で静岡県には「学校裁量枠」という制度があり、運動などに優れた生徒を高校独自の裁量で入学させることができる。同校野球部には1学年10人分の枠があるが、そのうち県外出身者に割り当てられるのはわずか1人分だけとなっている。
「私立には以前から県外出身の選手がいました。ただ、今は県外出身選手のレベルが上がり、人数も増えている印象です。それから、静岡県内のトップ層が県外の甲子園常連校に進学するケースも増えていると感じています」
甲子園で勝てるチームと進学実績の両立が不可欠に
県外から選手を集められない状況は、公立高校にとって昔も今も変わらない。しかし県内トップ層の”県外流出”は加速している。この状況下で「静高」を進路先として選んでもらうためには、「甲子園で勝てるチーム作り」と「進学実績」の両立が不可欠となっている。では名門校は具体的に、どんな取り組みで球児の心をつかもうとしているのか――。〈つづく〉

