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「Jクラブからオファー…自ら切り出す余裕も」U-23日本代表・大岩監督“続投会見”で記者が驚き「グチをこぼすのではなく」LA世代への教訓
text by
了戒美子Yoshiko Ryokai
photograph byJFA/AFLO
posted2024/12/23 11:03
パリ世代に続き、LA世代を率いることになった大岩剛監督。会見ではパリ五輪本番に比べて、朗らかな表情だったという
パリ世代の監督就任が発表されたのは21年、12月6日。約2年半の準備期間は、まだコロナ禍の影響が拭えなかった。パリ五輪につながる大会は22年6月、ウズベキスタンでのU-23アジアカップ(U-21で参加、この大会で次のU-23アジア杯予選のポット分けが決まった)、23年9月、バーレーンでのU-23アジアカップ予選、そして24年4月のカタールで優勝したU-23アジアカップ兼パリ五輪予選の3つだった。ウズベキスタンでのU-23アジア杯までは準備期間が極めて短く、24年4月の五輪予選は日程が後ろにずれた。
「(パリ五輪前は)大会時期が変わったり、後ろ倒しになったり……(LA五輪では)それがないということを祈っています」
25年はU-23アジア杯とU-20W杯の兼ね合いが
大岩監督は苦笑いで振り返りつつ、全体の底上げの必要性も口にした。
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「小言のように“こうした方が、ああした方が……”と、パリオリンピック中もいろいろなサポートをするより、A代表に近い形の方が(強化に)早いんじゃないか、などと言いながら進めてきました。LAでもいろんな障害があるだろうけど、それに対して愚痴をこぼすのではなく、乗り越える強さを持って、ラージ100(代表候補を含めた100人程度の選手を指す)とともに、しっかり困難に立ち向かえる大きい強いグループにしていきたい」
一方、山本ダイレクターは各世代別代表が直面する日程面についても説明した。LA大会に向けて最初の大会となるのは、2025年9月上旬に控えるU-23アジアカップ2026の予選。これが9月下旬に始まるU-20W杯と時期が接近しているのだ。LA五輪とU-20W杯で出場可能なのは2005年1月1日以降の生まれの選手だが、同じ時期に2チーム編成することを考慮した上で、この時期の監督発表となった。そして最初の活動は来年6月か7月頃になるとも山本ダイレクターは説明した。
国民の熱狂的な盛り上がりを考えると五輪は…
パリ五輪では大岩ジャパンはベスト8で終わった。本番に向けての日程に困らされただけでなく、本大会ではオーバーエイジはおろか、当該世代でも久保建英、鈴木彩艶、鈴木唯人ら主力候補の招集はできなかった。世界的には、五輪を重要視しない国もあれば、スペインのように法的に招集に拘束力を持たせている国もあり、価値観はそれぞれ。
では日本はどうなのか。