ワンチームでやっていく

「ワンチームでやっていこうという雰囲気がすごくありますよね。誰かが投げていれば、皆で応援する。もちろん個人個人の準備も、各選手集中してできていますし、本当にいいブルペンだと思います。個人的には（ローワン・）ウィックがやっている準備というか、めちゃくちゃトレーニングをするので、よくアドバイスをもらっているんです」

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　充実感のある声で坂本は言った。そういえば今季はここ最近、ゲーム開始直後にブルペン陣がベンチに入ったり、またハマスタで勝利した際は、ブルペンから飛び出しハイタッチに参加している姿が見られるが、あれはどんなきっかけで始まったのだろうか。

「ああ、あれは試合前にやっていたミーティングに野手だけではなくピッチャーも参加するようになって、その流れで、まず試合が始まったらブルペンに戻る前にベンチに入ってゲームの雰囲気を感じようって。しっかりチームに入っていこうという取り組みの一環ですね。試合後のハイタッチも同様です。発案はたぶんヤス（山﨑康晃）さんや（森）唯斗さんだったと思います」

ハマスタでの好投

　ともすれば、その性格上自分だけに集中してしまう投手たちではあるが、このチームに心を寄せるような取り組みには、シビアな局面がつづく昨今、はたから見ていても全員で戦えているな、と感じてならない。

　最後にひとつ訊きたいことがあった。それは坂本のハマスタでの防御率だ。ここまで24試合に登板し、0.00。もちろん前の投手が残したランナーをホームに還してしまったこともあるが、それでも特筆すべき数字と言っていいだろう。これについて問うと、坂本は柔らかい表情をして答えた。

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