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ペレス残留で角田裕毅のレッドブル昇格見送り…イワン・カペリが語るチームの判断の根拠と角田への期待値
posted2024/08/02 17:01
text by
尾張正博Masahiro Owari
photograph by
Masahiro Owari
夏休み前最後の一戦となったベルギーGPが終わった直後の7月29日、レッドブル首脳陣による会議が行われた。その議題のひとつが夏休みの後のレッドブルとRBのドライバーラインアップだった。巷間話題になった通り、その状況を作り出した原因が、モナコGP以降不調が続いているセルジオ・ペレス(レッドブル)にあることは言うまでもない。
結果的にペレスは後半戦も残留することが発表されたが、ペレスの不調はリザルトがはっきりと示している。今シーズン、ペレスが最後に表彰台に上ったのは第5戦中国GP。それ以降の10戦でチームメートのマックス・フェルスタッペンが6回表彰台に上がったのに対し、ペレスはノーポイントのレースが3回あった。そして予選ではQ1敗退というトップチームとしてあってはならないミスを4回犯している(フェルスタッペンはいずれも0回)。
ドライバーズ選手権ではフェルスタッペンが2位のランド・ノリス(マクラーレン)に78点差をつけてトップを独走しているが、コンストラクターズ選手権でのレッドブルは2位マクラーレンに42点差に迫られている。その最大の理由はペレスの不調にあることは明確だ。
レッドブル名物のドライバー交代
前半戦を締めくくるベルギーGPでも、ペレスは2番手からスタートしながら7位に終わり、チーム首脳陣を落胆させた。そのため、ペレスとの契約をシーズン途中で解除して、RBのドライバーのどちらか一人を移籍させるのではないかと噂されていた。なぜなら、チャンピオンシップを争うようになってからのレッドブルは、成績が伴わないドライバーを交代させる非情な決断を下してきたからだ。
2016年にはダニール・クビアトからフェルスタッペンに、19年にはピエール・ガスリーからアレクサンダー・アルボンにと、どちらもRBの前身のチームであるトロロッソのドライバーとの交代だった。
現在のペレスの状況もこの2例に近く、ベルギーGPを終えた時点での131点はフェルスタッペンの277点に対し半分以下にとどまっている。クリスチャン・ホーナー代表も「このようなレースが続けば、われわれにとってそれは持続不可能だ」と語っていた。