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「レオが止めてくれる」“マリPK失敗”の伏線…金髪DF西尾隆矢「全然問題ない！」謝るMF川崎颯太を励まし、GK小久保玲央ブライアンを信じた

posted2024/07/29 17:03

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了戒美子Yoshiko Ryokai

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Takuya Nakachi/JMPA

パリ五輪男子サッカーはグループステージ第2戦のマリ戦で1－0の勝利を飾り、準々決勝進出を2試合で確定した。連続完封劇の立役者となっているのは金髪が印象的なDF西尾隆矢と、土壇場での“PK失敗”を誘発したGK小久保玲央ブライアンらだ。現地取材記者からの“テレビで報じられない”最新レポート。

　パラグアイ戦からマリ戦へ、大岩剛監督は3人の先発メンバーを入れ替えた。

　1人はセンターバック木村誠二を西尾隆矢に、2人目は三戸舜介を荒木遼太郎に。平河悠が負傷した右サイドには、山田楓喜を起用した。センターバックを西尾と高井幸大に組ませたのは、3月の京都で1−3とされた親善試合マリ戦と同じだ。大岩監督は意図を持ってこの組み合わせを選択したと説明する。

「本人たちには言っていないですけど、どう感じているかを期待しながら」

“リベンジしてこい”という暗黙のメッセージとともに西尾・高井コンビをピッチに送り込んだわけだ。

　もちろん前提には、チームとしての調整がうまくいっていることがある。

「（中2日での）連戦ですが、選手全員が準備できているので、今後もしっかりと選手の状態を見極めながら先発を選んでいきたい」

　誰が出ても遜色ない状態だからこそ、ペアとしてのチャンスが与えられた。

　言葉にしなかった指揮官のメッセージは伝わったのだろう。西尾は特別な思いでキックオフを迎えたと明かす。

「人生で初めて最初のホイッスルが鳴る時にいろいろな感情がこみあげてきて。涙が出る、ではないけど初めてウルッとくる感情になった」

　このチームでの西尾といえば、大変申し訳ないが一番に思い浮かぶのが五輪アジア予選を兼ねたU-23アジアカップ初戦中国戦での一発レッドカード、3試合出場停止という失態である。全6試合しかないひとつのトーナメントで一人がほぼ4試合も欠けることがどれだけ大変なことかを思い知った。

「レッドカードもあったし、本当に悔しい時間もあった。色々な感情があった中、またこういう舞台に帰ってこられた。感謝とやるしかないという気持ちがこみあげて」

　このように“ウルッと”の理由を説明した。

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