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[特別インタビュー]石川祐希「メダルでチームは完成する」
posted2024/07/25 09:03
text by
田中夕子Yuko Tanaka
photograph by
Asami Enomoto
ネーションズリーグで銀、世界ランクも2位となった。それでも冷静な主将は、まだまだ「挑戦者」だと言う。日本が本当の意味で強くなったと証明できるのは、金色に輝くメダルをつかみ取ってからだから――。
石川祐希が主将として臨む、2度目の五輪。メダル候補として多くの媒体で男子バレーボール日本代表が取り上げられる機会も増えた。
「こうして五輪特集で取り上げてもらえることも素直に嬉しいです。そもそもたくさんの競技があって、いろんな選手がいるじゃないですか。そこでこれだけ注目してもらえるのは、ありがたいですよね」
開会式の翌朝、現地時間7月27日の午前9時に開幕する男子バレー。その初戦に日本代表が登場する。ドイツ、アルゼンチン、アメリカ。予選ラウンドで対戦する国々はどこも強豪ばかりで、確実な勝利を計算できる相手などいない。
とはいえ近年の活躍や強さ、見せるバレーの面白さに加え、世界ランクは2位。期待値は否応なしに高まるばかりで、多くの記者が訪れた7月10日の囲み取材でも、矢継ぎ早に質問が飛び交った。石川は時折苦笑いを浮かべながらも、至って冷静だった。
「応援して下さる方からも『メダルのチャンスあるよね』と言われるんですけど、思っているよりも簡単なものではないし、勝てる保証もない。結果につなげるのは僕たちのバレーボールの実力、力を発揮するだけのことであって、まず自分たちのバレーボールをしなければいけない。地に足をつけていないと足元をすくわれてしまうし、あくまで僕たちは挑戦者。最近力をつけてきたチームであるだけなので、しっかりと現実を見て取り組んでいきたいです」