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119億円怪物MFが「ドーピング疑惑で4年出場停止」ポグバ31歳の末路は“消えた天才”なのか…ロシアW杯優勝→ユーベ復帰で急転落のナゼ 

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弓削高志

弓削高志Takashi Yuge

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photograph byTakuya Sugiyama/JMPA

posted2024/03/17 11:00

119億円怪物MFが「ドーピング疑惑で4年出場停止」ポグバ31歳の末路は“消えた天才”なのか…ロシアW杯優勝→ユーベ復帰で急転落のナゼ<Number Web> photograph by Takuya Sugiyama/JMPA

ロシアW杯でのポール・ポグバ。強度と技術を兼備した最新鋭フットボーラーの急先鋒だったのだが……。

 10月初旬に行われた2度目の検査でも再び異常値が検出されたため、事態を重く見た反ドーピング機構が時間をかけて処分の裁定を進めていたものだ。

 罰則処分に従えば、15日に31歳の誕生日を迎えたポグバが再び公式戦に出場できるのは、2027-28シーズンまで待たねばならない。

かつてクリロナも住んだ“トリノ御殿”に住んでいるが

「処分は誤りで、自分は無実だ。サッカー界のあらゆる選手やクラブへ敬意を欠くようなことは何もしていない」

 ポグバ本人の主張は一貫しており、彼の弁護団は今月末までに機構側が予定している処分報告の公表を待って、上訴するか否かの判断を下すだろうというのが現地の見立てだ。

 かつてクリスティアーノ・ロナウド一家が住んでいたトリノ市内高台にある御殿に居を構えるポグバは、代理人によれば豪邸備え付けのジムやプールでコンディション維持に努めているらしい。ユーベのコンティナッサ練習場でチームメイトとともに練習することも、クラブ関係者と公の場で接触することも禁じられ、サッカー界で孤立したといわれるが、ユベンティーノたちが出戻ってきたスター選手へ向ける目は厳しい。

最先端のプレースタイルで栄華を満喫した2010年代

 2022年の夏、“POGBACK”と銘打たれた鳴り物入りの復帰キャンペーンとともに、ポグバは6年ぶりに古巣ユベントスへ還ってきた。

 19歳からの4年間を過ごした2010年代のセリエAではスクデットを連覇し、栄華を満喫した。

 恵まれたフィジカルと繊細なテクニックから繰り出される、しなやかでダイナミックなプレー。若くして、周囲とはプレーのスケールがちがった。インテンシティとテクニック、戦術眼と多種多様な能力を求められる現代サッカーにおける――最先端のようなプレーヤーだった。

 2015年1月のナポリ戦で見せたボレー弾は“1億ユーロのゴール”と謳われ、史上最も美しいゴールの一つとされる02年CL決勝でのジネディーヌ・ジダンの美技に喩えられた。ユーベでもフランス代表でも大先輩にあたるジダンの後継者として、近い将来必ずバロンドール候補になる器だと誰もが信じた。

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