島田　東京の稲城市というところで一人暮らしをしています。ワンルームなのに家賃が8万円くらいするんですよ。アパートを探すのも大変でした。こっちに来たときは、まだ、正式に契約していなかったので、家を借りられないんです。無職なので。通帳を見せてお金はあるんですと言っても、そういう問題じゃないです、って。仕方なく最初の10日間くらいはホテル暮らしでした。

©Kei Nakamura

給料は3分の2になりました

――給料は高知高校にいたときと比べると、どうなのですか？

島田　気になるでしょう？　給料は3分の2になりました。島田家の家計はやや変則的で、もともと僕の給料から光熱費やらなんやら家のお金を引いて、さらに家に10万を入れる。残りが僕のお小遣いというやり方でした。その方式は継続しています。今、大学2年生のひとり息子がいるのですが、退職金は全部家に入れました。それで今後の子どものお金はなんとかなると思うんです。今は、生活に困るほどではないですが、貯金までする余裕はないですね。ギリギリ。でも、貯金はできなくてもいいんで。

――たまに高知には帰っているのですか？

島田　ほとんど帰ってないですね。この前、知り合いが亡くなって、日帰りで帰ったというのはありましたけど。妻も帰ってこいとは言わないし、妻は何度かこっちにきているんですけど、それは神奈川の大学に通う息子に会いにきただけで。僕のところにはきませんでしたね。

〈つづく〉