ND　素晴らしいカードですね。井上はすごいボクサーであり、その実力を誇示しようとするでしょうが、フルトンはタフな選手です。フルトンは優れた技術を持ち、同時にラフな戦いにも対応できるボクサー。私も日本に行ってライブで観たいと思えるだけのマッチアップです。

――フルトンは自身が多くのタフファイトを経験し、井上選手はあなたとの第1戦のみしか苦戦を経験していないことが決め手になると持論を述べていました。そんな意見についてどう思いますか？

ND　メンタリティの面でフルトンの助けにはなるのでしょう。厳しい戦いになろうと、そこで屈しないことをフルトンは証明してきました。ただ、（苦戦経験が少ないことも）また井上の力量の証明という考え方もできます。そして、たった一度だけでも、私との試合で苦境に陥った時、井上はそこから戦い抜いてタフさを示しました。その点が決め手になるかはわかりませんが、井上にとって容易な戦いにはならないという点は同意します。フルトンは準備を整えてくるはずですし、知名度に対するハングリー精神も持っています。彼にとっては人生最大のファイト。この試合次第で、世界中の人がフルトンの存在を知るという事実に彼自身が気づいているはずです。

――勝敗予想をお願いできますか？

ND　とても難しいですね。フルトンが井上のパワーを恐れずに戦えたら、いい試合ができるでしょう。ただ、フルトンが井上の破壊力を感じたとしたら、そこで話は変わってきます。フルトンはベストの状態で臨んでくるでしょうし、彼の方が王者であること、ハングリー精神を備えていることを考慮すれば、わずかに分があるのかもしれません。井上は階級初戦でもありますし、ここではややフルトン優位としておきます。

「永遠にリングに立ち続けたい」

――最後にもう一度あなたの話に戻りたいのですが、今後、自身ではまだあとどれくらい戦い続けられると思っていますか？

ND　永遠にでも戦いたいですね（笑）。バンタム級の4団体統一、そして暫定抜きの5階級制覇といった目標が私の目の前にあります。何より、毎朝、またリングに立つ自分にエキサイトしていられる限り、リングに立ちたいです。バーナード・ホプキンス（アメリカ）の持つ最年長世界王座奪取記録を破りたいなんてジョークを飛ばしていますが、そんなレコードもまたトレーニングへのモチベーションになります。そういった気持ちが湧いてくる限り、ボクシングを続けたいんですよ。

――井上第1戦の前にも、ボクシングへの愛情がモチベーションだと話していました。様々な経験を経ても、その気持ちはまだ変わっていないということですね。

ND　ボクシングへの私の愛はまったく変わっていません。トレーニングは本当に楽しいし、ボクシングがあるおかげで毎朝、目的を持って目を覚ますこともできます。健康を保っていられる限り、このままリングに立ち、戦い続けたいのです。

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