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7発大勝利のスペインは崖っぷちドイツとどう戦う? ルイス・エンリケ監督の選手起用は?「FWでやると死ぬほど疲れる」
posted2022/11/27 11:00
text by
豊福晋Shin Toyofuku
photograph by
Getty Images
日本代表のドイツ戦逆転勝利など、FIFAワールドカップ・カタール2022で連日繰り広げられる熱戦を、ABEMAは全試合無料&生中継で放映中。一方、W杯期間中に限定開設した「Number渋谷編集室 with ABEMA」では、サッカーファンの“もっと知りたい欲”に応える記事の数々をNumberWebを通じて好評配信中です。この記事ではカタール滞在中のサッカーライター豊福普さんが、日本の命運を握る可能性もあるスペイン×ドイツ戦を占います。
スペイン代表にこれほどの若さを感じたのはいつ以来のことだろう。7−0と大勝したコスタリカ戦で躍動した選手のリストを見てあらためて考えた。
ルイス・エンリケが招集し、最初の試合でピッチに送り込んだ選手には、フル代表だけでなくパリ五輪でプレーできる若手たちも多い。コスタリカ戦、アウトサイドできれいに合わせ得点を決めた18歳のガビにはじまり、左サイドバックのアレハンドロ・バルデは19歳。ペドリとニコ・ウィリアムス、アンス・ファティ、ジェレミ・ピノが20歳で、21歳のエリック・ガルシアもいる。バレンシアでのデビューが早かっただけに中堅の感すらあるフェラン・トーレスですら、まだ22歳だ。
「ペレがいた。ロサスがいた。そしてガビがやってきた」(スペイン最大のスポーツ新聞『マルカ』紙)
コスタリカ戦でゴールを決めたガビは、ワールドカップ史上3番目に若い得点者となった。マン・オブ・ザ・マッチにも選ばれたガビは、この年齢ですでにスペイン代表キャップ数は14試合にのぼる。コスタリカ戦を含め3点を決めており、得点率はバルサでの数字を大きく上回る。4−3−3のインサイドハーフでありながら、ゴール前の最後の仕事までしっかりとこなす。
歴代スペイン代表との違いとは?
これらの選手が軸になったルイス・エンリケのスペインはドイツ戦にどう挑むのか。
近年の主要大会でのスペイン代表には欠けていた、この若さがもたらす躍動感と、ある意味で物怖じしないメンタルは鍵のひとつとなる。