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「獲物を狙うような表情で…」宇野昌磨が“スケートを楽しめない時期”を超え、成長を誓った“本当の理由”〈NHK杯優勝→GPファイナルへ〉 

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田村明子

田村明子Akiko Tamura

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photograph byAasami Enomoto

posted2021/11/16 11:02

「獲物を狙うような表情で…」宇野昌磨が“スケートを楽しめない時期”を超え、成長を誓った“本当の理由”〈NHK杯優勝→GPファイナルへ〉<Number Web> photograph by Aasami Enomoto

NHK杯にて優勝を果たした宇野昌磨のフリーでの表情

「ぼくはもっとうまくなりたい」

 宇野には、スケートが楽しいと思えない時期があった。

「言葉にするのは難しいんですけど、ぼくはスケート頑張らなきゃと思ったシーズンもありました。でもそれは自分の首をしめるというか、つらいスケートを滑ることにつながりました。なのでスケートを楽しむ、頑張りすぎないということをモットーにやるようにしていました」

 その一方で、競技結果に対する葛藤もあったのだという。

「それでもやっぱり成績を残したい、成長したいという気持ちも、ぼくもスポーツ選手なので、心のどこかにありながら、それから逃げるというか、あまり自覚しないようにやっていたんですけど、周りの環境がどんどん成長していく若い世代だったり、自分を支えてくれてる皆さんの期待だったり、ぼくが世界一になれる実力を持っていると信じてくれているステファン(・ランビエルコーチ)。色んな人の期待に応えたいと思って、ぼくはもっとできるんじゃないかと。それに伴い、偶然調子が上がっている。今はやった分だけ成長できる。そんな楽しいことはない。それを逃がさないように、今は生活のすべてをスケートに向けてやっています」

 アメリカの2位とNHK杯優勝により、12月の大阪GPファイナル進出が決まった。2018年以来、3年ぶりになる。

「ぼくはもっとうまくなりたいと思っています。決してこの大会の順位だったり、ようやくトップで戦えるようになった自分の実力にうぬぼれずに、もっと上を目指したいと思っています」

 宇野はそう言って、目を輝かせた。

記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。

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