身長が高くない打者は得意なのかも？

＜得意＞
ホセ・アルテューべ（アストロズ）
9打数1安打0本塁打0打点 打率.100

　2017年のMVP、首位打者3度。身長167cmの小さな大打者だが、大谷は2018年4月24日、9月2日、2020年8月2日と3回の対戦で6打数無安打。2021年5月11日の対戦で1回にうまく合わされて中前に初安打を打たれたが、安打製造機をほぼ抑え込んでいる。

大谷とアルテューベ©Getty Images

クリス・デービス（アスレチックス、現レンジャーズ）
6打数0安打0本塁打0打点 打率.000

　2018年の本塁打王。3年連続40本塁打のスラッガーだが、大谷は投手としてデビューした2018年4月1日の登板で、1打席目3球三振、2打席目二飛、3打席目遊飛と抑え、4月8日の対戦でも3打数無安打に抑えた。この強打者を抑えたことで、投手大谷は自信を付けたと言えよう。

　デービスも身長180cmとMLBでは小柄な部類だ。角度のある球を投げる大谷は、小柄な打者には有利なのかもしれない。

　なお、大谷は日本人打者とは今年5月5日のレイズ、筒香嘉智との対戦があるだけだ。2打席対戦し、左飛、四球だった。

　イチローは2018年から19年3月21日まで同じアメリカン・リーグ西地区のマリナーズに在籍していたが、惜しいことに対戦はなかった。

イチローvs大谷が実現しなかったのは残念だが、談笑する2人を見られるだけでも幸せなのだろう©Getty Images

すでにMLBの超一線級と投げ合っている

＜投手大谷対大投手＞

　投手大谷は、MLBを代表する投手と投げ合っている。

2018年4月17日 レッドソックス戦
大谷翔平 2回4被安打1被本塁打 自責点3 ●
デビッド・プライス 5回3被安打0被本塁打 自責点1 〇

　サイ・ヤング賞投手デビッド・プライスと投げ合ったが、1回にベッツに本塁打を打たれ敗戦。

2018年5月6日 マリナーズ戦
大谷翔平 6回6被安打1被本塁打 自責点2 〇
フェリックス・ヘルナンデス 5.2回7被安打2被本塁打 自責点5 ●

　マリナーズの大エースでこれもサイ・ヤング賞投手のヘルナンデスに投げ勝った。この時期、ヘルナンデスはすでに衰えが目立っていた。

2018年9月2日 アストロズ戦
大谷翔平 2.1回2被安打1被本塁打 自責点2 ●
ゲリット・コール 5.2回6被安打0被本塁打 自責点2 〇

　3カ月ぶりの登板だったがスプリンガーに本塁打を打たれる。今やヤンキースのエースであるコールの前に敗れた。

　11日の試合を含めて、今年は登板の日も打線に名を連ねる「リアル二刀流」が3試合あった。

　日本のMLBファンとしては、投手としてダルビッシュ有と投げ合うとともに、リアル二刀流で打者としてダルビッシュと対戦するのをぜひ見たいと思う。

　ただ、大谷翔平はすでに「誰もやったことがない」領域で野球をしている。5月11日の登板で20イニングを越えたことで、史上初の「Two-Way Player（二刀流選手）」にもなった。投打に“やりたい放題”な活躍ぶりで、「毎日楽しそう」なのは大いに喜ばしいことだ。ただとにかく「怪我をしない」でシーズンを全うしてほしい。

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