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「総合力の高いチームがW杯で勝てる」 コロナ禍の欧州遠征で日本代表が得た“2戦以上の価値”とは 

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飯尾篤史

飯尾篤史Atsushi Iio

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photograph byJFA/AFLO

posted2020/10/30 17:03

「総合力の高いチームがW杯で勝てる」 コロナ禍の欧州遠征で日本代表が得た“2戦以上の価値”とは<Number Web> photograph by JFA/AFLO

試合前、日本のファンとリモートハイタッチをする久保建英。欧州遠征では様々な工夫と試行錯誤がなされていた

ノウハウを他の競技団体にシェアしたい

 日本代表が踏み出した一歩は、サッカー界にとどまらず、スポーツ界における希望の灯となった。他の競技もあとに続けるかもしれない――という希望である。そして、それは来年の東京オリンピック開催に向けてもプラスに働くものだろう。田嶋もこの一歩が広く共有されることを願っている。

「サッカーの場合、何十人もの選手がヨーロッパでプレーしているという特殊な環境で、他のスポーツとは状況が異なります。ただ、代表の試合を再開させたということで、他の競技団体のリスタートに弾みが付いてほしい。そのために求められるのなら、我々が持っている様々なコネクションや知識、機材、人脈、ノウハウを他の競技団体にもシェアしたいと思っています」

 日本代表は1年ぶりの活動を終えたばかりだが、すでに次の戦いは始まっている。コートジボワール戦の翌14日には、11月にオーストリアでメキシコ代表と対戦することが発表された。10月22日には、同じく11月にパナマ代表と親善試合を行なうことも。

なぜ11月の会場がオーストリアなのか

 それにしても、引き続きオランダで試合を組めば、今回の経験をそのまま生かせそうなものだが、なぜ、会場がオーストリアなのか――。

「オランダがメキシコを受け入れてくれなかったからです」と平井が説明する。

「10月はオランダと対戦していますが、11月は第3国同士の対戦なので、オランダ政府の方針で許可が降りなくて。メキシコ代表は自国でプレーする選手も多いですから。それでメキシコ協会にどの国なら11月に入国できるのかと訊ねたら、オーストリアなら入れると。それでオランダ滞在中にオーストリアに視察に行って会場を決めてきたんです」

 オーストリアの地で森保ジャパンはどのような試合を見せてくれるだろうか。

【次ページ】 カメルーン戦後の、驚きの光景とは

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