沢木敬介の名言

ずっと好調を持続するということは難しい。むしろ停滞する時期がないと、チームとしての完成度は上がらない。

2019年のW杯準決勝でオールブラックスを攻略したイングランド代表。立役者は指揮官エディー・ジョーンズだろう。サントリーや日本代表で薫陶を受けた沢木は、その手腕をこう語る。「掲げるラグビーをしっかり遂行できる選手を選ぶ、また育てていくこともエディーがHCとして優れている点だろう」。イングランドは前年のシックスネーションズでは5位に沈み、国内では厳しい声も飛び交うなど、決して順風満帆な時間ではなかった。しかし、オールブラックス戦は効果的なキックやセットプレーによって試合を優位に進め、“準備”が正しかったことを証明した。沢木も来季からキヤノンイーグルスのHCとして新たなチャレンジに着手している。「文化を作る」と語った日本屈指の智将はどんな曲線を描きながらチームを作っていくのか。

Number PLUS December 2019(2019/11/09)