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藤井聡太棋聖、“光速の扇子回し”も話題。王位戦3連勝で羽生善治九段、加藤一二三九段の持つ最年少二冠&八段昇段記録更新へ王手。 

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photograph by日本将棋連盟

posted2020/08/06 10:30

藤井聡太棋聖、“光速の扇子回し”も話題。王位戦3連勝で羽生善治九段、加藤一二三九段の持つ最年少二冠&八段昇段記録更新へ王手。<Number Web> photograph by 日本将棋連盟

王位戦3連勝とした藤井聡太棋聖(別日撮影)。

 8月4、5日の2日にわたり、藤井聡太棋聖が木村一基王位に挑戦する王位戦七番勝負第3局が兵庫県の有馬温泉「中の坊瑞苑」で行われ、藤井棋聖が149手で勝利。王位奪取並びに最年少での二冠獲得に“王手”をかけた。

 7月の棋聖戦で渡辺明二冠から史上最年少初タイトルを奪取し、その勢いのまま二冠を目指す藤井棋聖。対して昨年の王位戦で史上最年長での初タイトル獲得なった木村王位の7番勝負は藤井棋聖の2連勝で第3局を迎えた。

 藤井棋聖にとってタイトル戦通算7局目となる今局は温泉地での会場。今やワイドショーでも話題になる昼食などの食事だが、今対局では3時の「おやつ」にも注目が集まった。1日目午後は藤井棋聖、2日目午後には木村王位が頼んだ見た目も鮮やかな「フルーツ盛り合わせ」には、2日目に「ABEMA」での中継で聞き手を務めた渡部愛女流三段が「すごい!」と感嘆の声を挙げる場面もあった。

「木村印」の受けに対して攻めきった。

 また藤井棋聖が73手目の構想中、手にしていた扇子をくるくると回す様子に解説の行方尚史九段と渡部女流三段が「光速」と表現。また行方九段は自身と藤井棋聖が出場した過去の「詰将棋解答選手権」で「凄い勢いで消しゴムを回していました」と藤井棋聖のエピソードを披露していた。

 対局は今シリーズ初の矢倉に。藤井棋聖が2日目に入っての57手目で4五歩と仕掛けると攻め続け、「千駄ヶ谷の受け師」こと木村王位の受ける展開に。木村王位の90手目の6二銀には行方九段が「木村印だ……!」とうなる一手を見せるなど粘りを見せたものの、149手で藤井棋聖の3連勝とした。

 7月に18歳になったばかりの藤井棋聖だが、8月19、20日に福岡県の「大濠公園能楽堂」で行われる第4局で勝利すれば、羽生善治九段が打ち立てた「21歳11カ月」の最年少二冠記録を更新。また「タイトル2期獲得」によって、加藤一二三九段が持つ「18歳3カ月」での最年少八段昇段記録も塗り替えることになる。

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