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指揮官が明かした大谷二刀流プラン。
『サンデー・ショウヘイ』誕生か。
posted2020/07/11 11:50
text by
笹田幸嗣Koji Sasada
photograph by
AFLO
二刀流。
日米の野球ファンが待ち望む大谷翔平の2020年シーズンがようやく始まりそうな気配を見せている。
7月3日のサマーキャンプ開始後、フリー打撃では逆方向に大谷らしい本塁打をかっ飛ばしたかと思えば、ブルペンでは糸を引くような剛球を涼しい顔で投げ込んでいる。順調な調整ぶりに今季から指揮を執る名将ジョー・マドン監督はシーズンへ向け彼らしい言い回しで大谷に期待した。
「ロックンロールの準備はできている」
派手で賑やかな活躍とでも訳すればいいだろうか。さすがの表現力に思わず笑ってしまったが、この言葉には意味があると感じた。
674日ぶりの登板はしっちゃかめっちゃか。
米国の新型コロナウイルスの感染は一向に収まる気配を見せないどころか、フロリダ州、テキサス州、エンゼルスの本拠地であるカリフォルニア州では新規感染者が1万人を超える日が出るなど拡大が続いている。その状況下でマドン監督は二刀流・大谷は「ロックンロール」だとした。
塞ぎ込む人々の心と生活に勇気を与え、経済も活性化させる、それほどに彼の二刀流パフォーマンスは期待されているのだと感じる。
そんな折りのこと。大谷が“しっちゃかめっちゃかの大乱調劇”を演じた。
7日に行われた紅白戦。大谷は2018年9月1日のアストロズ戦以来、674日ぶりの実戦登板を果たしたのだが、打者10人に対し7つの四球を与え、取れたアウトはたったのひとつ。更には50球中35球がボールという“ノーコン”ぶりだった。