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若虎たちが挑むウインターリーグ。
藪恵壹が求める未来への目的意識。
posted2019/11/22 20:00
text by
藪恵壹Keiichi Yabu
photograph by
Kyodo News
2019年シーズンの新人王がもうすぐ発表されますね。私は、阪神タイガースのドラフト1位ルーキー、近本光司が盗塁王とのダブル受賞を果たすと予想しています。ただ、有力なライバルであるヤクルト・村上宗隆の存在も見逃せません。
その村上が昨年、今シーズンを予感させる活躍を見せたのが、台湾で開催されるアジアウインターベースボールリーグ(ウインターリーグ)です。大会トップとなる15打点の成績を残し、NPBイースタン選抜を2年連続の優勝に導きました。他にも昨年の大会では、ロッテの'17年ドラフト1位・安田尚憲、最高打率(.392)のヤクルト・塩見泰隆、決勝ラウンド3試合で5安打2本塁打8打点の大活躍を見せた楽天・岩見雅紀らが活躍しました。
オフシーズンとなる11月、12月の期間に実戦経験を積める貴重な機会。次のシーズンにつながる、登竜門的な位置づけと言ってもいいでしょう。
苦しんだ根尾昂、期待の砂川リチャード。
今年のウインターリーグは、23日に開幕を迎えます。今年のNPBのチーム分けはイースタン、ウエスタンではなく、RED(ソフトバンク、楽天、西武、ヤクルト、オリックス)とWHITE(巨人、ロッテ、中日、横浜、阪神)になっています。
中でも注目は中日の根尾昂でしょう。4球団競合のドラフト1位として華々しいプロ入りでしたが、今シーズンは怪我で出遅れるなど苦しみました。外野の練習も開始しているとのことですし、この大会できっかけをつかんでほしいところですね。
REDで注目しているのは、ソフトバンクの期待株・砂川リチャードです。育成2年目ですが、王貞治球団会長が自ら「ホームラン6本」のノルマを課していました。元米海兵隊員の父を持つハーフで188cm、113kgの巨漢と聞けば、期待も高まります。