旬の男が、北の大地にいる。

　都倉賢。今季、5年ぶりにJ1へ昇格したコンサドーレ札幌の大砲だ。その見事な暴れっぷりに春先からクギ付けである。

　10節終了時点で、すでに5ゴールを量産。J1での自己最多得点が神戸に在籍していた2012年の6ゴールだから、まるで別人と呼べるくらいの変貌ぶりと言っていい。

　もっとも、記録（数字）以上に鮮烈なのが中身だろう。実に4得点が札幌ドームで決めたもの。ホームゲームに滅法強いのだ。

　しかも、値千金の一発ばかり。決勝ゴールが1つ、終盤にドローへ持ち込む同点ゴールが2つもある。勝ち点を1ポイントでも拾いたい札幌の、救いの神となっている。