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女子ハンドボール代表がアジア2位。
熊本経由、東京五輪行きの手応えは?
posted2018/12/14 12:20
text by
田口有史Yukihito Taguchi
photograph by
Yukihito Taguchi / JHA
11月30日から12月9日まで熊本で開催されていた女子ハンドボールアジア選手権。韓国と本気でタイトルを争うこの大会は、来年、同じく熊本で開催される世界選手権、そして2020年の東京オリンピックに向けて、日本代表がどこまで成長しているのか、そして、何が足りないのかを測るのに絶好の機会であった。
ソウル、バルセロナで金メダル、アトランタとアテネで銀メダル、北京では銅メダルをオリンピックで獲得している韓国との過去の対戦成績は7勝42敗2分。今まで、とても高く、厚い壁として立ちはだかっていた韓国ではあるものの、昨年の世界選手権で決勝トーナメント進出と躍進した日本代表にとって、今回は世界との距離を見極めるのに絶好の相手であった。
守備を起点に中国を逆転。
決勝戦の前に行なわれた準決勝の相手は中国。伝統的に、大きくて、重い選手を揃える中国は、この夏のアジア大会はじめ過去に何度も足元を救われてきた相手である。
前半、ノーマークのシュートをキーパーに止められるなどのミスがあり、序盤からリードを許した日本は重苦しい展開。そんな中でも、
「自分たちの持ち味であるアグレッシブなディフェンスで粘り強く戦いきることができた」
と、原希美主将が試合後に話した通り、気持ちを切らすことなくディフェンスを続けた日本は、前半は止められた池原綾香、田邊夕貴の両ウィングが終盤にシュートをしっかり決めて中国を逆転、さらに同点の場面で角南唯がもらったペナルティスローをキャプテンの原がしっかりと決めて粘る中国を再逆転。決勝戦へと駒を進めた。