渡部香生子の名言 

15歳でロンドン五輪代表に選出された渡部は、「最初のうちは嬉しかったけど、若いだけで『岩崎恭子さん2世』と言われたり、レース前の招集所でもっと注目されるべき人はいるのにカメラがずっと私に向いていたり、本当に嫌だった」と振り返る。「私は五輪も毎年ある試合の中の1つとして、いつもと同じ気持ちでやりたいんです。でも、周りがなかなかそうさせてくれない。五輪への注目度は全く違う。選手も、コーチも」。さらにいえば我々、観る側もそうだ。だが、4年後のリオ五輪では、いい意味で吹っ切れた状態で、本番を迎えることができたという。そこに渡部の成長の跡が見えた。

Number958号(2018/08/02)