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最速マシンでベッテルが犯した失態。
敗因はハミルトンではなく強迫観念。
text by
尾張正博Masahiro Owari
photograph byHiroshi Kaneko
posted2017/12/17 07:00
第16戦日本GPではパワーユニットのトラブルで、わずか4周でリタイア。ベッテルの自力王者の可能性がここで消滅した。
「1年通して強かったことが、僕の心を苦しめた」
勝てるはずだったレースを再び自らのミスで落としたベッテル。その後、ベッテルは第15戦マレーシアGPと第16戦日本GPで、パワーユニットのトラブルに見舞われたため、結果的にはアゼルバイジャンGPとシンガポールGPの事故がなくても、タイトルは難しかっただろう。とはいえ、最速マシンを手にしながら、いわばミスからタイトルを逃したベッテルは、次のように振り返った。
「僕らは1年を通して強かった。それが逆に、僕の心を苦しめる。チームのスタッフたちが信じられないほど懸命に仕事して、最高のマシンを用意してくれたのに、期待に応えられなかったんだから。でも、その苦しみが来年の励みになっている。いま僕はすごくやる気に満ちている」
フェラーリとベッテルが2018年にどんな結果を出すのか、楽しみにしたい。