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田中、ダル、前田が挑む世界一!
日本人のポストシーズン快投史。
posted2017/10/13 13:30
text by
ナガオ勝司Katsushi Nagao
photograph by
AFLO
田中将大が10月8日のア・リーグ地区シリーズ第3戦でインディアンス打線を7回3安打無失点に抑えたパフォーマンスは、ポストシーズンに登板した日本人投手の中で過去最高に匹敵するぐらい圧倒的だった。翌9日にはダルビッシュ有(ドジャース)もナ・リーグ地区シリーズ第3戦のダイヤモンドバックス戦で5回2安打1失点と好投して初勝利を挙げている。
田中の好投によってインディアンス打線の勢いは止まり、ヤンキースはそこから3連勝して逆転でア・リーグ優勝決定シリーズ進出を決めた。一方のドジャースはダルビッシュの好投により、3連勝でナ・リーグ優勝決定シリーズ進出を決めている。
日本人投手がこんなに活躍するポストシーズンは久しぶりのことだ。
野茂、伊良部、吉井らはポストシーズンで苦闘。
日本人投手で初めてポストシーズンに登板したのは、野茂英雄(当時ドジャース)だった。
野茂は新人ながらオールスターゲームの先発投手を務めるなど活躍し、新人王となった1995年にポストシーズンに出場。レッズとの地区シリーズ第3戦に先発して5回7安打5失点で負け投手になった。翌1996年もブレーブスとの地区シリーズに先発し、今度は3回2/3を投げて5安打5失点でやはり敗戦投手になっている。
1999年には2人の日本人投手がポストシーズンで登板。ヤンキースの伊良部秀輝(故人)はレッドソックスとのア・リーグ優勝決定シリーズ第3戦に救援で登板し、勝敗こそつかなかったものの4回2/3を投げて13安打8失点(自責点7)と打ち込まれた。
メッツの吉井理人(現・北海道日本ハム投手コーチ)は、ナ・リーグの地区シリーズと優勝決定シリーズの初戦にそれぞれ先発するなど計3試合に登板し、13回15安打8失点で0勝1敗、防御率5.54という結果だった。
日本人投手はこの時点で3連敗。それを止めたのは松坂大輔(当時レッドソックス、現・福岡ソフトバンク)だった。