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「松坂世代」生き残りは18人――。
西武・渡辺直人、衰えぬ闘争心。

posted2016/12/30 11:00

 
「松坂世代」生き残りは18人――。西武・渡辺直人、衰えぬ闘争心。<Number Web> photograph by NIKKAN SPORTS

西武移籍4年目の今季は、8月18日のソフトバンク戦で通算1000試合出場を達成した。

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市川忍

市川忍Shinobu Ichikawa

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NIKKAN SPORTS

「松坂世代」が岐路に立っている。

 その代名詞ともなった松坂大輔は今、復活をかけてプエルトリコ・ウィンターリーグで奮闘中だ。ソフトバンクでエースとして活躍し、その後、ヤクルトに移籍した新垣渚は今年11月に引退を決意。ほかにも自由契約や減俸など、胸の痛む話題が目に付く。

 一時期は94名が在籍したNPBで、来シーズンも現役続行が決まっている選手は18名まで減った(2016年12月現在)。もちろん、中には引き続き移籍先を探している者もいるが、来年、37歳を迎えるその多くがすでに球界を去っている。

 そんな中、西武ライオンズの「松坂世代」はまだまだ元気だ。

37歳、来季の目標はあくまでレギュラーを。

 12月6日、契約更改を終えた渡辺直人は記者会見で来シーズンの目標を聞かれ「レギュラーを取りにいきたい」と即答した。

「『松坂世代』という呼び方を聞くと“ああ、自分もそうなんだな”とは思いますけど、特に同い年の選手の動向を気にしてニュースを見るとか、そういう特別な意識はないですね。岐路に立っている? そういう年齢になったということでしょう。当たり前といえば当たり前の現実です」

 渡辺は城西大学、社会人チームの三菱ふそう川崎を経て2007年、東北楽天に入団した。その後、2011年に金銭トレードで横浜に移り2013年、ライオンズに移籍。西武の生え抜きではないものの、チーム最年長であることや、その人望の厚さもあり、2016年シーズンも貴重な精神的支柱としてライオンズを陰から支えた。

 特に大きかったのが2017年シーズンからキャプテンを務めることになった浅村栄斗へ与えた影響だ。シーズン中から公私ともに一緒に行動し、さまざまな助言を授けてきた。

【次ページ】 主将の浅村には「もっと引っ張ってほしい」。

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