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大宮アルディージャは接戦で輝く。
J1復帰1年目で5位、次は栄冠を。 

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粕川哲男

粕川哲男Tetsuo Kasukawa

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photograph byJ.LEAGUE PHOTOS

posted2016/12/27 11:00

大宮アルディージャは接戦で輝く。J1復帰1年目で5位、次は栄冠を。<Number Web> photograph by J.LEAGUE PHOTOS

Jリーグセカンドステージの川崎戦では劇的な逆転勝利を飾った。天皇杯での再戦を制し、初の決勝へとたどり着けるか。

前年王者・広島戦での大敗で確認した立ち位置。

 とはいえ、順風満帆のシーズンだったわけではない。

 開幕からFC東京と柏レイソルを破り連勝を飾ったが、その後は前年2位のガンバ大阪、前年王者のサンフレッチェ広島に連敗した。

 特に1-5で敗れたホームの広島戦は、J2時代に築き上げたボールを保持して試合の主導権を握るサッカーの限界を感じさせるものだった。しかし、最終ラインを統率したCB河本裕之は、あの敗戦がポイントだったと振り返る。

「あの連敗で現実が見えたんです。前のシーズンの上位2チームと自分たちとでは、まだまだ力の差があるなって。しっかり戦えた部分もありましたが、それでも広島戦はあそこまでの点差になった。だから、J1における自分たちの立ち位置を確認できた。

 上位に行くチームは内容が悪くても結果を残す。だから、ある程度の割り切りも必要って言うか……、なかなかポゼッションできないとき、本当はしたいけど諦めて粘り強く戦うのも大事だと気づいたんです。あのときは落ち込みましたが、必要な経験だったと思います」

現実的な戦い方で川崎へのリベンジも成功。

 渋谷監督は常々「ボールを保持してイニシアチブを握り、相手を圧倒したい」と理想を語っている。

 とはいえ、発展途上のクラブがJ1の舞台で勝点を積み上げようと思ったら、理想ばかり追わず、現実的な戦い方を選択することも必要だろう。

 実際、第1ステージで完敗を喫した川崎に対しては、第2ステージで見事リベンジに成功。数的優位に立つアドバンテージがあったのは確かだが、ポゼッション率で下回りながらも耐えるところを耐え、最終的に撃ち合いを制して勝点3を獲得した。

【次ページ】 計30試合が1点差もしくはドローと、接戦続き。

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