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香川、清武、岡崎はCLで輝けるのか?
日本人所属3クラブのライバルを探る。
text by
井川洋一Yoichi Igawa
photograph byAFLO
posted2016/09/13 15:00
香川は一昨季のCL決勝トーナメント1回戦ユベントス戦で2試合とも出場なしに終わった。2季ぶりの大舞台は雪辱の機会でもある。
盤石ユーベに対して清武&セビージャの“超攻撃”を。
< グループH >
ディナモ・ザグレブ、ユベントス、リヨン、セビージャ
ポール・ポグバとモラタを放出した一方で、ゴンサロ・イグアイン、ミラレム・ピアニッチ、ダニ・アウベスら、ワールドクラスを迎え入れたユベントス。総合力はむしろ高まった印象で、21シーズンぶり3度目の欧州制覇を現実的な目標としているはずだ。鉄壁の守備と変幻自在のシステム、伝統の勝負強さを誇り、パウロ・ディバラというスーパースター候補を擁するチームがこのグループのポールポジションにつけている。
もうひと枠には清武弘嗣が新加入したセビージャが入りそうだ。ヨーロッパリーグを3連覇した昨季のチームから、グジェゴシュ・クリホビアク、ケビン・ガメイロ、エベル・バネガの中軸がごっそり抜けたが、フランコ・バスケス、ホアキン・コレア、清武らを獲得してチーム力を維持。南米有数の戦術家ホルヘ・サンパオリを新指揮官に迎え、インテンシティーの高い攻撃的なスタイルで7シーズンぶりのGS突破を目指す。
昨季のGSでも対戦したユベントスについて、スポーツディレクターのモンチは「タフな相手だ。本当に厳しい戦いになるが、このようなチャレンジには情熱をもって取り組まないとね」と前向きに語った。
アレクサンドル・ラカゼット頼みのリヨン、自前の若手に重責を託すほかないディナモ・ザグレブに、欧州での経験を豊富に持つイタリアとスペインの名門が屈するとは思えない。そう考えると、来年2月に3人の日本人選手が決勝トーナメントに進出している姿を思い描くこともできるが、はたして──。