錦織圭、頂への挑戦BACK NUMBER
1年中戦い続けてオフが2週間だけ!?
錦織圭、日本での休みに何をする。
text by
山口奈緒美Naomi Yamaguchi
photograph byHiromasa Mano
posted2015/12/14 10:50
オフの間もテレビ番組収録、スポンサー関連イベント、そして「テニスの伝道者」としての普及活動が錦織を待つ。実際のところ、オフとは言い難いと思うのだが……。
世界トップ8の中で一番試合数が少ない!?
試合数に関していえば、70試合(54勝16敗)はツアーファイナルに出場したトップ8人の中でもっとも少ない。ちなみに、ノバク・ジョコビッチなど88試合(82勝6敗)も戦っている。アンディ・マレーも85試合(71勝15敗)、近年は大会数をぎりぎりまで減らしているフェデラーでも錦織より多い74試合(63勝11敗)だ。一方で、9位以下を見てみると、20位までの中には錦織と同じ70試合を戦った選手が2人いるものの、それを上回る選手はいない。トッププレーヤーは勝ち星が多い分試合数も自ずと増えるものなのだ。トップを維持する力と、トップにふさわしいふるまい……求められるものは尽きない。
最後まで敵は思わぬところに潜んでいたシーズンだったが、目指す高みまでの道中、それも必要な経験なのかもしれない。
東京や神戸のイベントで会った多くの偉大なレジェンドたちが、錦織を「彼はまだ若い。これからもっと経験が生きてくる」と評したのが心地好く耳に残っている。